御座衆、土蜘蛛・鎌鼬の二対による策略により、ゆりねは何処かへと連れ去られた。
同時に鴉への変身能力を失った乙羽は、本来の人間である自分、鷹介として眠りから覚めた。
ハイウェイで負った傷の癒えた鷺坂と呉は、事件の起こった病院のモニターに鷹介と鵺の姿を発見し、事件の捜査を再開した。
同じころ、東京の異変を調査している他の土地の鴉・炎たちも活動を開始する。
深手を負った鵺は、鷹介の血を受ける事によって意識を取り戻し、新宿に起こりつつある異変を知らせる。
しかし、鵺は鷹介に元の生活へ戻るように忠告し、その場を立ち去る。
自分たち妖怪の起こした罪を償うため、弟を廻向の元から救い出すために。
鷹介はそんな鵺に導かれるように、組織に囚われた舎弟の礼二を救い出すため、生まれ育った歌舞伎町へ向かうのだった。
それが例え罠だとしても、自分の果たすべき目的のために。
鷹介と別れた鵺は、廻向を倒し弟を取り戻すべく、ひとり<巨大コングロマリッド・鳳春院グループ>の総本山、プロヴィデンス・タワーに潜入し、廻向の弱点たる生身の肉体、そしてゆりねを破壊する事に成功する!しかし、それこそが廻向の待ちわびた瞬間だった。
「いまこそ全ての呪縛から解き放たれる時ぞ!」